Welcome
      島根大学産学連携センター地域産業共同研究部門
  HOME 部門について 活動について スタッフの紹介 科学技術相談 事業化の事例
MOT一口メモ

 島根地域でのMOTの普及(西日本MOTコンソーシアムのメルマガ平成25年12月号掲載)

 島根地域では,平成18年度からしまね産業振興財団や島根県,島根大学が連携して,「しまねMOTセミナー」(通称)を開催し,地元企業などへのMOTの普及に努めている。MOTの普及に熱心な出川通先生が島根県のご出身という縁で,全面的にご協力を頂いていることで実現している。

 以前のセミナーでは,MOTの概要などの座学だけであったが,ここ2〜3年は,開催地のご協力を得て,その地域の企業の事業展開や新規事業への取り組みなどの事例紹介を織り込み,座学+事例紹介の形式でセミナーを行っている。

 また,MOTや技術経営という言葉が見えると敬遠されがちなので,できる限りこの言葉を使わないように工夫しながらセミナーの企画・実施を進めている。その努力の甲斐があってか,毎年,30〜50名程度の方にご参加を頂いている。

 また,座学に加えて身近な企業の取り組み事例があるとMOTを理解しやすくなるとの感想を頂いている。

 島根県内の企業では,「MOT」という言葉自体がなかなか認知されにくく,事例紹介していただく地元の企業の依頼にも苦労していた。

 しかし,今年度は,セミナーの企画・準備のために,地元企業を訪問したところ,MOTと言うだけでその説明が要らずに理解していただけ,MOTの普及を肌で感じることができた。

 また,地域産業の活性化という視点では,地域イノベーションの創出が大きな課題であるが,MOTはイノベーションのマネージメントと言われるほどであり,その重要性はますます高まっている。

 今後もMOTの普及に向けて継続的にセミナーなどを実施していく必要性を感じている。

 今年度のセミナーは,平成25年12月19日(木)に松江商工会議所で行う予定にしている。

 セミナーの案内,および,これまでのセミナーの紹介は,下記をご覧ください。

 http://www.crc.shimane-u.ac.jp/h25fy/seminar/mot25/

(島根大学産学連携センター,産学連携学会関西・中四国支部代表 北村寿宏)


 産学連携学会 関西・中四国支部の活動(西日本MOTコンソーシアムのメルマガ平成24年12月号掲載)

 産学連携学会は,産学連携の活動や研究の成果を発表する大会やシンポジウム,認定講習会などの活動を行うとともに,産学連携に関する様々な事象について情報交換し検討することで産学連携学の体系化を進めるなど様々な活動を行っている。その中で,「地域連携活動の総合的支援」の活動には学会の設立当初から力を入れてきた。その一つとして,各地域の支部の活動がある。

 産学連携学会 関西・中四国支部は,関西,中国,四国を一つのエリアとして,平成21年12月に設立された。

 当支部では,地方における産学連携の情報や意見の交換を促進し,地方に質の高い産学連携の推進を支援することを目的に活動を続け,「研究・事例発表会」を開催している。これまで3回の研究・事例発表会が開催され,毎回約40名が参加している。

 発表については,発表者の自己申告で,研究,事例,その他の三つに区分しているが,事例に分類される発表が多く,事例を紹介する場のニーズが高いことが分かる。

 発表の内容を見てみると,実用化の事例に加えて,知財や人材育成,リエゾン活動に関する発表が継続的に行われている。実用化事例や知財,人材育成関係は,MOTにとっても重要な課題であり,このような発表を蓄積していくことで,地方の産学連携やMOTの研究の進展につながることが期待される。

 今年の研究・事例発表会(第4回)は,12月7日(金)にトマト銀行岡山駅前ビル(岡山駅前)で開催する予定で,発表件数は20件に達した。

 今後もこのような支部の活動を継続し,地方における産学連携の情報や意見の交換を促進し,地方に質の高い産学連携の推進を支援することで,産業や地域の活性化につながっていくことを願っている。

 * * * * *

 関西・中四国支部では,産学連携学会の会員以外の方も歓迎しています。
 支部の活動や研究・事例発表会への皆様方のご参加をお待ちしています。
 詳細は下記ホームページをご覧下さい。

  http://www.sgrk.shimane-u.ac.jp/j-sip-B150/

  http://j-sip.org/

(島根大学産学連携センター,産学連携学会関西・中四国支部代表 北村寿宏)


 大学=中小企業の産学連携とMOT教育 その2(西日本MOTコンソーシアムのメルマガ平成23年12月号掲載)

 昨年12月号の「MOT一口メモ」でも紹介したが,岡山大学,群馬大学,新潟大学で産学連携を実務としている先生方のご協力を頂き,島根大学を含め4大学で,MOTのケーススタディの教材の試作を進めている(科学研究費補助金基盤研究B)

 これまでに,各大学で産学連携により実用化に至った事例14件を詳細に調査し,その結果をもとに事例に基づきケーススタディ教材の試作を行うと共に,福岡,札幌,岡山で試作教材を用いた実証研修を行ってきた。ケーススタディの教材は,(1)「新規事業展開における産学連携の特徴や効果を理解する」ための教材と(2)「産学連携の使い方やMOTの理解を深める」ための教材の2種類を試作した。

 実証研究では,4〜5人程度のグループに分かれ,教材をベースに与えられた課題を議論しまとめ,検討内容を発表する,と言う手順で進めた。企業,IM,産学連携の支援者など多様な方が実証研修に参加し受講したが,どの回も概ね好評であり,「産学連携のポイントが理解できた」,「産学連携やMOTの使い方が何となく分かった」,あるいは,「MOTの理解に役立った」などのご意見を頂き,試作した教材と研修が有効であることが分かってきた。

 MOTの教育は技術に関する専門教育とは異なるところがあり,大学でも教えづらいことを実感している。効果的にMOTを身につける,あるいは,教育する一つの手段として,座学にケーススタディを組み合わせることは非常に有効と思われる。今後も教材や実証研修の改善を進めて,MOT教育を効果的に行えるよう努めていきたいと考えている。

(島根大学産学連携センター 北村寿宏)


 大学=中小企業の産学連携とMOT教育(西日本MOTコンソーシアムのメルマガ平成22年12月号掲載)

 日頃,島根大学で産学連携,特に,大学と地域の中小企業との連携の業務を行っていると様々な場面でMOTの素養が必要なことを実感させられる。企業人を対象に,毎年,「しまねMOTセミナー」を実施しているが,参加者の低迷やMOTを実践に応用できるまでに高められるまでには至っていないのが現状である。

 数年前から,産学連携で実用化に至った事例を調査し,MOTの講義やケーススタディの教材として利用できないか検討を行ってきた。理系の大学では,学部の卒研や修士の研究などと通して研究のプロセスそのものを実体験することができるが,MOTでは実体験が難しく,これに代わる何かが無いかと考えたのが始まりである。継続は力なりと言うほどの継続ではないが,事例集めと解析を細々と続けてきた甲斐があり,昨年度からこれを課題に科学研究費補助金(いわゆる科研費)基盤研究Bを頂き,本格的な研究とすることができた。研究期間は,来年度(平成23年度)一杯の3年間である。メンバーは,地方の産学連携に絞り,岡山大学,群馬大学,新潟大学で産学連携を実務としている先生方が協力してくれることになり,島根大学を含め4大学での事例を集め解析を進めている。来年1月半ばには,解析した事例をもとに作成したケーススタディ用の教材を用いて,その有効性を評価するための実証研修を行う予定である。また,大学と地域の中小企業との産学連携の事例を比較していくと,共通する部分や特色のある部分があり,研究としても興味深いこともわかってきつつある。

 各地域での事例を集め,MOTの教材としていくことは,MOTの理解を深める手助けだけでなく,地方の新事業創出や産学連携に大きな意義がありそうに感じており,今後の展開を楽しみにしているところである。

(島根大学産学連携センター 北村寿宏)


 産学連携学会 関西・中四国支部の紹介(西日本MOTコンソーシアムのメルマガ平成21年12月号掲載)

 産学連携学会は,平成15年3月に設立され,毎年,産学連携の活動や研究の成果を発表する大会やシンポジウム,認定講習会などの活動を行うとともに,産学連携に関する様々な事象について情報交換し検討することで産学連携学の体系化を進めてきた。産学連携もそれなりに活発となってきたが,地域による差異が見えつつある。地方での産学連携は,大学などの学術機関と中小企業との連携が中心となる傾向があり,都市部で中心となっている大学=大企業間の産学連携とは異なった苦労がある。

 このような観点から,地方における産学連携の情報や意見の交換を促進し,地方に質の高い産学連携の推進を支援することを目的に支部の設置を進めてきている。

 この度,関西,中国,四国を一つのエリアとして,「産学連携学会 関西・中四国支部」を設立することとなった。この地域は,岡山を起点とすると約2時間半で移動できる距離で気軽に会える範囲であり,かつ,一部を除けば産学連携において大学と中小企業の連携の促進という共通の課題を抱えているエリアでもある。

 12月4日に,島根県松江市で支部設立の総会を行い,第1回の研究・事例発表会を行う予定である。地域の産学連携による新事業の創出,さらには,地域イノベーションの創出につながることをめざし,身近なところで気軽に意見や情報を交換できる場を提供できるよう運営していきたいと考えている。新事業の創出や地域イノベーションの実現を考えた場合,MOTは不可欠であり,支部の活動にとっても大きなテーマである。

 皆様方の参加をお待ちしています。本支部については,産学連携学会の会員以外の方も大歓迎です。

 詳細は下記ホームページをご覧下さい。

 http://www.sgrk.shimane-u.ac.jp/j-sip-B150/

(島根大学産学連携センター 北村寿宏)


 島根大学でのMOT教育のその後(西日本MOTコンソーシアムのメルマガ平成20年12月号掲載)

 島根大学では,総合理工学研究科と生物資源科学研究科の2つの大学院で,MOTに関する概論の講義を昨年度から始めました。MOTに関する基本的な事項を紹介し,島根大学と地元企業の産学連携で事業化された事例などを紹介しながら,MOTの理解を深められるよう進めています。学生の感想を聞いてみると,研究の成果を事業に結びつけることや特許そのものに興味を持った,就職などの進路の参考になった,MOTを学部時代などもっと早く知りたかったなど,これからもMOT教育を普及し深めていかなければと言う気持ちにさせられました。

 一方,地元企業を対象に,島根大学としまね産業振興財団が協力し「しまね地域MOTセミナー」を開催しています。今年で4回目となります。こちらの方は,参加者がやや減少傾向になってきました。まだまだMOTに関する普及が進んでいないのか,企画が悪いのか,関心がないのか,理由を把握し改善の必要性を感じています。

 MOTの教育を進めていく上で,MOTの関連知識や動向を調査していくと,MOT,特に技術者に必要なMOTは,イノベーションを実現していくプロセスそのものでもあるように感じています。地域でのイノベーションの創出を実現し,地域産業の活性化を進めるためには,MOTの知識や考え方を持った技術系の人材は不可欠と考え,今後も学生,社会人の両方を対象にイノベーションの創出を見据えMOT教育を実施していきたいと思っています。

(島根大学産学連携センター 北村寿宏)


 MOT一口メモ(西日本MOTコンソーシアムのメルマガ平成19年12月号掲載)

 島根地域では,モノ作り系の中小企業の経営者や技術者,大学などの研究機関の研究者を主な対象として,「産学連携による研究開発から実用化を目指して」,あるいは,「中小企業の新事業創出に役立つMOT」など,「モノ作りで実践できるMOT」を目指して,3年前からシンポジウムやセミナーを開催し教育・啓発活動を行ってきました。他地域に比べれば出遅れたスタートとなりましたが,やっと,地域の企業の方々や大学内でMOTと言う言葉が認知されてきたように感じられます。

 今年からは,島根大学の総合理工学研究科と生物資源研究科(いずれも大学院)で,MOT概論の講義が始まり,学生へのMOT教育を開始しました。

 これまで中国地域を始め全国で展開されているMOT教育やセミナーの内容の多くは,島根の地域における中小企業の技術者,研究機関の研究者,大学の学生にとっては,なじみにくく,遠い存在と言った印象を受け,いわゆる,「高い敷居」がありました。そこで,地元の中小企業が新事業を展開した事例を解析し,MOTの教材として使うことで,MOTを身近に感じ,また,MOTそのものの理解を深める取り組みを行ってきました。

 今後も身近な事例を教材に,地域での新事業の創出,さらには,地域イノベーションの創出を担える人材育成の観点から,中小企業の技術者や開発者,研究機関の研究者向けの「モノ作りで実践できるMOT」を目指して,教育・啓発活動を行っていきたいと考えています。

 引き続き,ご支援,ご協力をお願いいたします。

 島根地域でのMOTの取り組みや実用化事例は,下記のホームページで紹介しています。

 http://www.crc.shimane-u.ac.jp/h19fy/seminar/mot/mot19.htm

 http://www.crc.shimane-u.ac.jp/res-pr/jirei/home.htm

(平成19年11月 島根大学産学連携センター 北村 寿宏)

島根大学産学連携センター地域産業共同研究部門
〒690-0816島根県松江市北陵町2(ソフトビジネスパークしまね内)
Tel:0852-60-2290 Fax:0852-60-2395 E-mail