技術コミュニティラボ |
島根大学地域未来協創本部産学連携部門 |
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第21回ミーティング
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藤枝 俊 教授はまず「磁気と機械的エネルギー変換の基礎」について簡単に解説されました。特に、磁石が持つ不思議な性質に触れた後、純鉄に磁石を近づけると、内部で磁区(磁化の方向が揃った微小領域)とそれらを区切る磁壁に変化が生じることを説明されました。この現象が、磁歪効果(じわいこうか:磁場に応じた材料の形状変化)および逆磁歪効果(外力が磁化状態に影響を与える現象)の原因となることを紹介されました。 次に、「逆磁歪効果を利用した振動発電エナジーハーベスティング」についての説明がありました。上述の逆磁歪効果とファラデーの法則を組み合わせた仕組みにより、指で弾くと振動が発生して発電し、LEDが点灯するデバイスについて解説されました。また、実際の機器も見せていただきました。このデバイスは、大型化することで発電量の増加が期待される一方で、磁歪材料の価格が高いという課題があるとのことです。 さらに、最後に「高性能・低コストの新規磁歪材料」について、報告がありました。この報告では、従来の高価格な磁歪材料に代わる低コストの新材料が紹介されました。この新材料は、価格を抑えるだけでなく、優れた磁歪特性を持つとされ、今後、さまざまな用途への応用が期待されています。 会の中では、発表中、発表後含めて参加者の皆様から様々な質問や議論がありました。またアンケートでは、「磁歪材料の特性や機械ネルギーの取り出し方等がよくわかった」、「基礎知識の説明が最初にあったので、その後の説明の理解度が上がり良かった」、「基礎的な話から新材料の応用まで幅広くて良かった」などのコメントを頂きました。 |
日時・会場 |
主催 |
2024年11月22日(金)13:30〜15:30 島根大学地域未来協創本部2階
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島根大学 島根県
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情報提供者 |
プログラム |
研究室のHPはこちらをご覧ください。 |
13:30 挨拶、趣旨説明、自己紹介 13:40 研究紹介、質疑応答 15:20 クロージング 15:30 終了 |
研究シーズのPRポイント |
新規磁歪材料の磁歪量は、市販材料のTerfenol -D(Tb-Dy-Fe化合物)には劣るが、Galfenol(Fe-Ga合金)よりも優れている。 新規磁歪材料は希土類元素を含まず、酸化物で真空プロセスを必要としないため、従来材料と比較して原料コストおよび製造コストの両面で優位が期待出来る。 振動発電はデバイスを指で弾いた振動や身の回りの振動で、無線送信などが可能であり、IoT分野への応用が期待できる。 振動発電は材料の工夫により低コスト化が可能である。 |
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