山陰発技術シーズ発表会in島根2010
   San-in Technology Seeds Presentation Meetings in Shimane

島根大学産学連携センター  

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時 間

内 容

13:30

13:40

【主催者挨拶】
島根大学 理事(学術・国際担当)副学長 柴田 均
独立行政法人科学技術振興機構 JSTイノベーションプラザ広島 館長 佐々木博司

13:40

14:00

食品・健康

「ギャバを多く含む県内農産物の発掘と高付加価値化商品の開発に向けた取り組み」
   島根大学生物資源科学部 生物科学科 助教 秋廣高志

発表概要

 γ-アミノ酪酸(ギャバ)は,人が摂取することで血圧上昇抑制効果やリラックス効果が得られる高機能性アミノ酸である。

 農作物に含まれるギャバの量は品種,栽培地域,収穫時期,加工方法によって大きく増減することが知られている。

 我々のシーズはギャバを測定する卓越した技術であり,この技術を用いて県内の農作物(加工品を含む)のギャバを広く測定することで,高ギャバ含有商品を発掘することができるものと考えている。

14:00

14:20

食品・健康

「梨遺伝資源の活用〜新品種育成と他産業での利用〜」
  鳥取大学農学部 生物資源環境学科 教授 田村文男

発表概要

 鳥取大学農学部ではニホンナシを中心に,約300品種に及ぶナシ属植物を収集保存している。

 これらをもとに,ナシの系統分類,起源の解明などの成果をあげているほか,人工受粉のいらない自家和合性品種並びに耐乾,耐湿性台木の育種・選抜と産地への普及を行なっている。

 一方,これら遺伝資源の中には,植物繊維やポリフェノールに富むもの,さらにアントシアニンを含むものまで存在する。

14:20

14:40

食品・健康

「冷凍庫と冷蔵庫があればできる高品質濃縮技術」
  (地独)鳥取県産業技術センター 食品開発研究所 食品技術科 科長 小谷幸敏

発表概要

 切頭円錐状の容器に溶液を入れ,上部からの凍結を遅延させながら冷凍庫内で凍らせたあと,冷蔵庫内で上下を反転して解凍するだけで,容易に高品質な濃縮液が得られるという技術を開発した。

 使用するのは,冷凍庫,冷蔵庫ならびに簡易な容器のみであり,低コストであり,かつ,非加熱での濃縮であることから,非常に高品質な濃縮液が得られる。

 共同開発した水産加工会社では,濃縮カニエキスの製造が開始され,ユーザーの方より「高品質である」との評価をいただいているところである。

14:40

15:00

食品・健康

「法医学的個人識別を応用したしじみ等食品判別技術開発」
  島根大学医学部 法医学講座 教授 竹下治男,助教 藤原純子

発表概要

 凶悪犯罪や大災害時における犯人や身元の特定のための法医学的個人識別では,微量かつ陳旧性の試料であることや緊急性に配慮した様々な手法がとられており,この手法を食品偽装問題等に応用できるものと考える。

 そこで,手始めに偽装などの環境的資源保護問題が懸念される宍道湖産ヤマトシジミについて,ミトコンドリアDNAの16S r RNA領域を用いたマイクロチップ電気泳動による迅速簡便な宍道湖産ヤマトシジミ同定および産地判別を目指した取り組みを行った。

15:00

15:10

 休憩

15:10

15:20

【JST事業の紹介】
独立行政法人科学技術振興機構
  JSTイノベーションプラザ広島 科学技術コーディネーター 上村達男

15:20

15:40

ものづくり・IT

「せん断性能に優れた斜行型合板と応用製品の開発」
  島根県産業技術センター 材料技術グループ 主任研究員 河村 進

発表概要

 木目方向を斜め45度とした合板はせん断性能に優れ,古くから住宅部材の強度や住宅の耐震性の向上に役立つと考えられてきたが,合理的な製造方法が見つからないため,実用化していなかった。

 我々はこのほど大量生産可能な方法を考案し,斜行型合板と名付けて試作を行った。

 斜行型合板には様々な建材応用製品が考えられるが,I形梁のウェブに斜行型合板を用いて性能評価を行ったところ,たわみ性能が改善されることが明らかとなった。

15:40

16:00

ものづくり・IT

「渋滞長観測のためのセンサネットワークに関する研究」
  松江工業高等専門学校 電気工学科 教授 飯塚育生

発表概要

 道路交通情報の内,渋滞長観測は未だに自動化されていない。

 道路の渋滞長という特徴から一次元にセンサノードを配置した場合のネットワーク管理,一斉に観測するための命令配信,および観測データの収集プロトコルについて検討している。

 ネットワーク管理は約50m間隔で観測区間に複数個のセンサノードをランダムに設置する。

 その後,自動的に片側から順に論理番号を割り付けて,各センサノードIDと位置を対応づけるアルゴリズムを提案している。

 また,命令を配信する場合に,パケット通信で通常使われるAck/Nackプロトコルを使わずにスループットを高めるアルゴリズムを提案している。

16:00

16:20

ものづくり・IT

「場所や物と情報を結びつける『魔法の虫眼鏡』
 −サークルコードを用いた入力インタフェースとその応用−」
  米子工業高等専門学校 電子制御工学科 教授 河野 清尊

発表概要

 本を読む操作でパソコンのアプリケーションを動かすことができれば,キーボードやマウスを使わなくても済み,操作性の向上と新たなアプリケーションの創造につながると考えた。

 そのために,円形バーコード「サークルコード」を独自に考案し,このサークルコードを用いた本型およびカード型入力インタフェースを実現した。

 iPhoneやGoogleケータイでのサークルコード認識を可能にすることにより,ユビキタスネットワークの実現を目指す。

16:20

16:40

ものづくり・IT

「病院前救護での処置時間を記録する機器の開発」
  島根大学医学部 救急医学講座 教授 橋口尚幸

発表概要

 病院前救護の場面で,特に心肺停止状態の患者を救護する際に,救急救命士は心肺蘇生術(心臓マッサージ,酸素投与)を施行しつつ,器具を使って気道を確保したり,点滴ルートを確保し強心剤の投与を現場で行う。

 3名もしくは4名の救急隊員で処置を行うが,現場での処置数が膨大であるにも関わらず,短時間で病院へ搬送する必要もあり,処置施行時間の記録が正確に出来ないことが多い。

 救急業務を円滑に施行するために,音声認識(ハンズフリー,アイズフリー)で時間管理をする機器を地元企業と共同開発できればと考えている。

16:40

16:50

 休憩

16:50

17:10

生活・環境

「金属イオン担持ゼオライトを利用した抗菌洗剤
 −風呂の残り湯の除菌と被洗布への抗菌性付与−」
  島根大学教育学部 学校教育課程 人間生活環境教育講座 教授 高橋哲也

発表概要

 節水意識の高まりとともに,57%の人が洗濯に風呂の残り湯を使用するようになった。

 しかし,風呂の残り湯を洗濯に使用した場合,衣服に雑菌に由来する臭いを発することがある。

 本研究室では合成洗剤中に水軟化剤として含まれているゼオライトに着目し,それらに金属イオンを付与することによって抗菌性を持たせた。

 その結果,洗濯/すすぎ後の布地に抗菌性を持たせることができた。

 つまり,衣服に対して半永久的に抗菌性を付与させることができる。

 また,洗濯液に対しても高い除菌効果があった。

17:10

17:30

生活・環境

「衣食住に由来するリグノセルロース系残廃材の資源化」
  島根大学総合理工学部 材料プロセス工学科
 資源循環プロセス工学研究室 准教授 吉延匡弘

発表概要

 私たちの生活には,綿,食用植物,木材といったセルロースやリグニンといった天然高分子を主成分とする「セルロース系・リグノセルロース系資源」が欠かせない。

 それらは繊維製品,食品,住宅部材などとして利用されているが,生産・加工時や利用後に排出される残廃材は多くが未利用のままである。

 しかし,第二世代バイオマス(資源)と位置付けられているように,リグノセルロース系残廃材を有効に資源化することは非常に重要である。

 本発表では,衣食住に由来するリグノセルロース系残廃材の資源化に関して,化学的なアプローチによる材料や燃料への変換技術について紹介する。

17:30

17:35

【閉会挨拶】

17:45

19:15

【懇親会】