山陰発技術シーズ発表会inとっとり2011

島根大学産学連携センター  



 平成23年8月26日(金)に,鳥取産業体育館で行われた「とっとり産業フェスティバル」において,山陰地域の大学や高専,公設試による技術シーズを発表する「山陰発技術シーズ発表会inとっとり2011」が開催されました。

 「山陰発技術シーズ発表会」は,山陰地域の研究機関によるシーズ発表を通じて,この地域における産学官連携を促進することを目的としており,島根・鳥取を通じて今回が6回目の開催となります。

 今回は,合計12のシーズが発表され,島根大学から,生物資源科学部 生態環境科学科の桑原智之助教が,「3元素系複合含水酸化物を用いた有害イオン選択吸着材料の開発」をテーマに,有害イオンを選択吸着する新しい無機イオン交換材料を用いた水処理技術を発表しました。この技術は,3種類の異なる性質を有する金属元素の含水酸化物を複合化しているため,陰イオンから陽イオンまで,任意に吸着能力を制御することが可能になります。温泉排水等にも含まれるふっ素の吸着に効果があり,実際の温泉水での試験結果を含めた研究成果も説明しました。参加者の関心も高く,終了後には個別相談も行われました。

 今年の3月に,島根大学の主催で開催した「山陰発技術シーズ発表会in島根」についてはこちらをご覧ください。

【主 催】 とっとり産業フェスティバル2011実行委員会,中国地域産学官連携コンソーシアム
【日 時】 平成23年8月26日(金) 発表会:13:00〜16:35
【会 場】 鳥取産業体育館

島根大学の技術シーズ発表

 材料・科学 

(11:40〜12:10)

3元素系複合含水酸化物を用いた有害イオン選択吸着材料の開発
 生物資源科学部 生態環境科学科 桑原智之 助教

新技術の概要

 有害イオンを選択吸着する新規無機イオン交換材料を用いた水処理技術。

【従来技術・競合技術との比較】

 イオン交換法は,有害イオン除去法の主流である凝集沈殿法と異なり,低濃度でも高い除去性能を有しており,汚泥が発生しない方法である。競合するイオン交換材料に比べ,原料費が安価であり,イオン交換容量も大きい。

【新技術の特徴】

  3種類の異なる性質を有する金属元素の含水酸化物を複合化しているため,陰イオンから陽イオンまで任意に吸着能力を制御することができる。

【想定される用途】

 ・温泉排水からのふっ素除去[一律排水基準に対応]
 ・地下水からの砒素除去[環境基準値の達成]


島根大学 桑原智之助教の技術シーズについての問合せ
島根大学産学連携センター(担当:丹生)
TEL:0852-60-2290 E-Mail:crcenter@ipc.shimane-u.ac.jp

山陰発技術シーズ発表会inとっとりについての問合せ
鳥取大学産学・地域連携推進機構 知的財産管理運用部門
中国地域産学官連携コンソーシアム(さんさんコンソ) (担当:加藤)
TEL:0857-31-5703 E-Mail:chizai@adm.tottori-u.ac.jp