島根大学産学連携センター地域産業共同研究部門

島根県農業技術センター学習会
−MOTとは何か,MOTを活用した研究開発戦略−

 島根県農業技術センターと当センターが連携し,農業向けのMOT(Management of Technology:技術経営)についての学習会を開催しました。

 MOTは,ものづくり系企業において着目され,活用が進んできています。市場を見据え,研究を行い,市場に投入できる具体的な製品を開発し,製品が商品となる事業化までの技術をマネジメントしていくための実践的なツールとされています。 農業においても,国際競争力の向上や市場が求める農作物,あるいは,加工品の開発など,技術が非常に大きな役割を果たしています。製造業で始まったMOTですが,製造業と類似する状況もあり,これからの農業を進めていくために参考となることが多くあると思われます。

 この学習会では,島根県農業技術センターの研究員を中心に,約15名の参加があり,北村寿宏 教授が,「MOTの概要について」と題して,製造業においてMOTが必要とされるようになった背景やMOTの全体像について説明しました。また,「MOTを利用した研究・開発の実例について」と題して,島根大学と地元企業とが連携して実用化した事例を紹介し,実用化に至ったポイントや研究開発における経緯を紹介しました。

 その後,参加者と農業や食品分野におけるMOTや研究・開発について意見交換が行われました。農業系でもMOTの必要性があると実感されている方々も多く,今後,このような分野でも島根県農業技術センターとの連携を進めていきたいと思います。


日時

平成22年1月31日(月)13:30〜16:00

会場

島根県農業技術センター大会議室

 http://www.pref.shimane.lg.jp/nogyogijutsu/

主催

島根県農業技術センター,島根大学産学連携センター

内容

●MOTの概要について

●MOTを利用した研究・開発の実例について

   講師:北村寿宏 島根大学産学連携センター 教授

 【講師紹介】

 1960年生まれ。
 大手鉄鋼メーカで研究・開発に従事し,1999年から島根大学にて産学連携活動に従事する。
 産学連携による事業化の推進には,MOTの考え方,発想が不可欠との観点から,近年,MOT,特に,大学と中小企業との連携による事業化の推進におけるMOTについて研究とその実践を進めている。地元企業と共同で調湿木炭を開発し「炭八」として商品化に成功した。

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