島根大学産学連携センター
Collaboration Center,Shimane University

JST A-STEP【FS】探索タイプによる技術移転シーズ紹介集に
島根大学の平成23年度終了課題4件が新たに掲載されました

 独立行政法人科学技術振興機構(JST)では,「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)フィージビリティスタディ探索タイプ」の終了課題のうち,事後評価において高評価が得られ,かつ,企業とのマッチングを希望している課題を,「技術移転シーズ紹介集」として紹介しています。

 この紹介集に,平成23年度の終了課題として,情報通信分野に総合理工学研究科の平川正人教授と六井 淳講師のシーズが2件,有機化学分野に教育学部の西山 桂准教授のシーズ1件,アグリ・バイオ分野に生物資源科学部の上野 誠准教授のシーズ1件が掲載されました。

 なお昨年には,平成22年度の終了課題として,アグリ・バイオ分野に生物資源科学部の上野 誠准教授のシーズが掲載されています。

 各研究シーズの詳細は,産学連携センターの各シーズのコーディネータまでお問い合わせください。

 ■平成23年度終了課題

【氏名(所属・役職)】

情報通信分野

 研究責任者:平川正人(島根大学総合理工学研究科 教授)

 コーディネータ:丹生晃隆(島根大学産学連携センター 准教授)

【平成23年度採択課題名】

 水を媒体に用いた3次元ジェスチャインタフェース装置のコンパクト化実現

【技術キーワード】

 水,ジェスチャ,3次元

【想定される技術移転】

 水とコンピュータは,一見すると最も対極的な位置関係にあると考えられるが,本研究によって,コンピュータとの「親水性」を極度に高めたインタフェースシステムの開発を実現した。応用例の一つとして挙げた足湯では,利用者同士の対話の場を提供することができ,新鮮な驚きとともに癒しの効果も期待できる。既にプロトタイプは完成しており,今後,ITや電気・電子関連企業だけでなく,住宅や医療福祉,エンターテイメント,デザインに関わる企業とも連携して,応用コンテンツを開発していきたい。

【氏名(所属・役職)】

情報通信分野

 研究責任者:六井 淳(島根大学総合理工学研究科 講師)

 コーディネータ:丹生晃隆(島根大学産学連携センター 准教授)

【平成23年度採択課題名】

 次世代カラーバーコード読み取り精度向上とその拡張

【技術キーワード】

 バーコード,統計的パターン認識,符号化

【想定される技術移転】

 三次元カラーバーコードは,コンテンツ開発を通じて様々な応用シーンが広がる。本採択課題によって,印刷媒体の基盤となる読み取り技術を確立することができた。今後は,IT関連企業だけでなく,印刷会社やプリンター等機器メーカー,携帯電話キャリア,音楽や映像に関わるエンターテイメント関連企業等,応用シーンを意識した開発と連携を行っていきたい。

【氏名(所属・役職)】

有機化学分野

 研究責任者:西山 桂(島根大学教育学部 准教授)

 コーディネータ:北村寿宏(島根大学産学連携センター 教授)

【平成23年度採択課題名】

 希土類-ゲル複合材を用いた可視光マルチカラーチューニング材料の開発

【技術キーワード】

 ソフトマテリアル,発光デバイス,発光混合

【想定される技術移転】

 今回開発した技術により,緑色や赤色,また調光により白色光を含む任意の可視光色を実現する目処を付けている。有機材料との化学的親和性もよいので,印刷用インクや発光装飾材料への展開が考えられる。また本研究のように,紫外線照射により可視光を得るダウンコンバージョン技術は,例えば太陽光発電において,太陽光の紫外線領域を有効活用することで光電変換効率を高めるといった使途も期待されている。

【氏名(所属・役職)】

アグリ・バイオ分野

 研究責任者:上野 誠(島根大学生物資源科学部 准教授)

 コーディネータ:丹生晃隆(島根大学産学連携センター 准教授)

【平成23年度採択課題名】

 竹資源抽出物を利用した病害防除技術の開発

【技術キーワード】

 竹資源,防除,環境配慮型農業

【想定される技術移転】

 竹は,低未利用資源の一つとして注目されている。本採択課題の成果によって,持続可能な防除技術の開発に向けて大きく前進することができた。今後は,天然由来成分を用いた防除剤の開発に関心のある農業資材メーカーや化学メーカーと連携して実用化を目指していきたい。また,竹を原材料とした製品や事業開発を行っている企業や地域との連携も考えられる。竹や防除をキーワードに連携を図っていきたい。

 ■平成22年度終了課題

【氏名(所属・役職)】

アグリ・バイオ分野

 研究責任者:上野 誠(島根大学生物資源科学部 准教授)

 コーディネータ:丹生晃隆(島根大学産学連携センター 講師)

【H22年度採択課題名】

 HELF照明装置を利用した植物病害防除技術の検証

【技術キーワード】

 光応用,防除,環境配慮型農業

【想定される技術移転】

 本採択課題では,光照射がキュウリうどんこ病の防除に有効であることを見出した。光による防除は,キュウリうどんこ病以外の農作物病害や他の病害への効果も期待できる。今後,HEFLやLED等の製造・開発企業と連携して,幅広く病害防除に利用可能な照射装置の実用化を目指したい。本技術の実用化により,減農薬栽培(食の安全性向上)が可能になると共に病害防除作業の省力化による農業経営のさらなる改善が進むことが期待できる。

 お問い合わせ先 

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