センター長あいさつ

 日本は現在、人口の減少がはじまり高齢者人口の割合が増え、生産人口の割合が減っています。日本全体がこれまでとは違った歩み方を求められています。世界ではグローバル化が進む一方で、自国最優先を主張する声も声高に聞こえてきます。

 今後、どの方向へ進むのか先が見えにくい時代ですが、産業構造の変化は科学技術の質的な進展によってますます進み、社会の変革はいやおうなく求められています。

 人々の営みが行われている地域は、このような流れの中で、人々が希望を持って生活していくために様々な意味で活性化して行くことが必要です。

 このような動きの中で大学は、地域活性化の拠点としての役割を求められています。

 島根大学産学連携センターでは、大学と産業界とをつないで、研究や技術開発の発展、それを活用した産業の活性化を目指した活動に携わっています。

 平成27年1月1日には島根大学発ファンドが設立され、すでに第三号案件まで投資が進み、順調に歩んでいます。

 企業の皆様と大学の距離を縮めるため、学生による研究発表会&交流会を開催し、多くの方にご参会いただいています。

 地(知)の拠点事業COCやCOC+事業との連携活動も行っています。

 医学部では病院のニーズをもとに、地域企業の技術力と自治体の支援であらたな製品の開発も行われました。

 広島オフィスを活用した活動も進めています。

 平成29年度の新たな取り組みとしては,共同研究講座の制度を設け、地元企業との間で第一号設置に向けて準備を進めています。この共同研究講座は、これまでの共同研究の制度を一歩進め、企業の技術者や研究者が大学内に常駐し、学内の複数の専門家と連携して研究や開発を進め、産業の振興、研究の活性化、人材育成などの面でより広く深く連携していく仕組みです。地方の活性化、地方創生のために、地域の企業の皆様にも広く利用していただきたいと考えています。

 皆様のご意見、ご協力があっての大学であり、産学連携センターだと思っております。地域の活性化への一翼を担うべくより良い方向へ進めたいと考えていますので、関係各位には、今後ともますますのご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

島根大学産学連携センター長 大庭 卓也 

(平成29年4月)