島根大学産学連携センター
Collaboration Center,Shimane University

イノベーション・ジャパン2010−大学見本市


 

 平成22年9月29日(水)〜10月1日(金)に,大学と産業界が持つ技術シーズとニーズの発見・出会いを目的とした国内最大級のマッチングイベントである「イノベーション・ジャパン2010−大学見本市」が,東京国際フォーラム(東京・有楽町)で開催されました。
 アグリ・バイオ/新エネルギー・省エネルギー/ものづくり/IT/環境/ナノテクノロジー/医療・健康/材料の計8分野から350を超える大学研究最先端シーズが展示説明され,各大学の研究シーズや産学連携への取り組みの一端を感じることができました。
 島根大学からは, 総合理工学部物質科学科の笹井亮准教授が「湿潤条件下で高感度ガス検知能を有する固体発光材料」について,研究シーズを紹介しました。企業の方を中心に多くの関係者の方に興味を持っていただけ,PRできました。

 他に当センターからは,大庭卓也センター長,阿久戸敬治教授,北村寿宏教授,中村守彦教授,丹生晃隆講師,小金民造客員教授が参加しました。
 「イノベーション・ジャパン2010−大学見本市」の詳細はこちらをご覧ください。

【日 時】 平成22年 9月29日(水)13:00〜17:30
平成22年 9月30日(木)10:00〜17:30
平成22年10月 1日(金)10:00〜17:00
【会 場】 東京国際フォーラム(東京・有楽町)
【主 催】 科学技術振興機構,新エネルギー・産業技術総合開発機構
【島根大学からの出展】

島根大学 総合理工学部 物質科学科 笹井研究室

http://www.phys.shimane-u.ac.jp/ryo_lab/index.html

研究シーズ:「湿潤条件下で高感度ガス検知能を有する固体発光材料」

http://exponet.nikkeibp.co.jp/ij2010/exhibitor/view/405

技術の概要

 層状化合物(粘土や層状酸化物)の2次元ナノ空間に分子吸着を担う界面活性剤分子と発光検知を担う発光性色素をイオン交換法により担持させることにより作製する。発光変化は,目的とする分子が吸着することにより層空間の特性が変化し,それに伴い色素の状態変化が誘発され発光変化が起こる。また,発光強度の変化量が分子吸着量に依存するため、定量的な検知も可能である。さらにこの発光変化が可逆的である。

産業界へのアピールポイント

 本材料は,既存の半導体センサー等が不得手とする高湿度条件下で有害有機化合物等を発光変化により検出可能な能力を有する。ホストのナノ層空間の化学修飾により多種多様な分子を検出できる可能性を秘めている。

技術の特徴

 本材料は,層状化合物をホストとし,その2次元ナノ空間を適切な分子で修飾することで分子吸着を制御し,分子の吸着を層間に共存させる発光性色素の状態変化により検知するものである。

想定される用途

 台所等水回りにおける有害分子検知,介護分野における臭気検知,食品加工やごみ処理場などでの臭気検知


笹井研究室の展示ブース

左側:北村 寿宏 教授
右側:総合理工学部 笹井 亮 准教授